monthly Doujin Review
トゥルーラブは世界いちぃぃぃ!3
同人誌サークル : はプロン団
 web連載  トゥルーラブストーリー  12、3、4567巻 
作者 : エニシング大神

©2001 大神丈ノ助

二度あることは三度あーる

 前々回、そして前回。そして今回ついに三度目の同一作品レビューをやってしまいました。異例中の異例の全巻レビュー!しかも、今回はこの本を一刻でも早く手に入れるために東京のイベントに参加までして、発行前わずか3日での最速レビューが実現してしまいました。我ながら凄まじい行動力ですなぁ。

 今回期せずして、3つの「3」が揃いました。「TLS3」、「ときメモ3」、「トラいち3」。ご本家の「セガのゲームは世界いちぃぃぃ!」も最新刊「2」が発売され、これで役者はすべて揃った!二度あることは三度ある!大惨事スーパーギャルゲー大戦の幕開けです!

大惨事スーパーギャルゲー大戦

 「トラいち3」には3月〜10月分の週刊WEBコミックを中心に収録しているので、ネタ中心はTLS3の大コケとコナミ帝国への脅威です。ちょうど、ドリキャスがPS2の影に怯えながらびくびくしていた、当時の「セガ対SCE」という構図とあまりにも酷似しています。PS2の高スペックも魅力的キャラクターも活かせず、新機軸も未消化のまま、親方ebの支援もないまま不発に終ったTLS3…そこにひたひたと迫り来るコナミ帝国の支配戦略と恐怖の大王「ときメモ3」!

 「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」と言いますけど、今回ばかりは沈みっぱなしで浮かんでこないような気がしてなりません。ネタとしては限りなく「オイシイ」のですが、作者の大神氏も読者も複雑な気持ちだと思います。前回は「綱渡り」と書いたけど、今では「風前の灯火」です。悲壮なる爆笑…明日はあるさ?明日はある?トゥルラーには夢がある?いつかきっと?いつかきっと?続編出るはずさ〜(哀)

明日はどっちだ?

 ご本家「セゲいち」の単行本2巻のP69に【「トゥルーラブは世界いちぃぃぃ!」面白すぎ!エニシング大神やりますな】とのコメントがそのまま掲載されていました。実はこのネタのパロディとして「トラいち3」のP18にて、GM研をご紹介していただきました。しかも、巻末にはスペシャルサンクスに名前が載っていました!レビュアー冥利に尽きます! 同人誌って、わんだほ〜!(2回目)

 「セゲいち」がゲーム機コミックというジャンルを確立したように、「トラいち」もひとつの芸風として確立したと、私は思います。ただし、セガがハード撤退という苦渋の選択の後に奇跡の復活を遂げたように、TLSも再ブレイクすることが出来る…という保証は何処にもない。続編「4」が作れるかどうかすら不明である。どこぞの誰かが言っていました「起きないから奇跡って言うんですよ」…でも、こうも言っていました「奇跡は起こしてこそ価値がある」と。今の私達にできることは信じて応援することだけです。大神さんは漫画で、そして私は文章で。あなたは何をしますか?

※画像使用許諾:2001/07/17