発売元: アクアプラス
発売日: 2004年春
プロデユーサー: 下川直哉
ディレクター: 鷲見努
原画: みつみ美里、カワタヒサシ、甘露樹、なかむらたけし
シナリオ: 三宅章介、菅宗光、まるいたけし、枕流
音楽: 松岡純也、石川真也、下川直哉、中上和英
…最初はネットによくある冗談だと思っていたけど、本気だったんですね。オフィシャルHPにも情報を出さないで、いきなりファミ通の見開き広告で発表ですか…Leafオールキャストとも言えるビックネームを揃えた布陣で、2004年春PS2で発売予定(あくまで予定)とのこと。まだ製作発表の段階ですが、このタイトルについて考察してみることにしましょう。
まず、アナリストとして分析させていただくと、PCエロゲーではなく、いきなりコンシューマ(家庭用)からスタートするという販売戦略は、狙いとしては悪くないと思います。あのゲームは元々、とってつけたようなエロシーンしかなかったし、あの原画さんのエロ画は、エロ業界標準から判断しても決して上手いとも言えませんしね(問題発言)。それに、近年のLeafがPCに投入したオリジナル新作の不振からも分かる通り、PCギャルゲーユーザーからは、Leafブランドは完璧に信用を失っています。バグだらけのDC版「こみパ」で悪評を買いまくったアクアプラスブランド(Laefの家庭用ブランド)も似たようなものですけど…
あ、最初に断っておきますが、私はLeaf信者ではありませんよ。「To Heart」は私もやったことがあるし、ギャルゲーの歴史のターニングポイントとなった名作だとも思いますが、それはあくまで過去の話であり、いつまでも崇め奉るものではないと思います。かつてリアルタイムで「To Heart」を経験した信者は、この続編製作発表を歓迎するだろうけど、結局、Leafは自分で作った「To Heart」を超えるオリジナルを作れなかったから、「To Heart」のPS版と「こみパ」のDC版をPCに逆移植するなど、過去のヒット作のネームバリューに頼らざるを得なかったわけであり…それが、自由なフィールドのPCギャルゲーのトップブランドが取るべき企業姿勢なのか、というと、大いに疑問があります。
同人界では、Leafは完全に神格化されてしまっているけど、その対象は未だに「To Heart」や「こみパ」などの過去の栄光ばかりであり、近年の作品は見向きもされていないのが実情です。私はレビュアーとして、この駄作と死屍累々の果てに、いつかもう一発当ててくれるだろうと期待していたわけですが、どんなにダメでも、潰れない程度に信者が買い支えてくれるという甘ったれたビジネスモデルしか設計できないマイナーメジャー志向の方々には、それは無理な注文だったみたいですね。 その手の信者なら、今回の「To Heart2」のスタッフ表を見ただけで小躍りするんでしょうけど、ビックネームだけ揃えればいいゲームが出来るなら誰も苦労しませんよ(※某読売巨人軍と同じ論理ですな)。願わくば、原画さんとシナリオライターだけじゃなくて、もう少しマシなプログラマを起用してバグの無いシステムを構築して、もう少しまともな開発進行管理をして発売日を守ってくださいませ。コンシューマーで出す以上は、業界の牽引者としての自覚を持って、ただの萌え絵再生装置ではなく、ちゃんとゲームで勝負できるものに仕上げていただきたいものですな。
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