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■【COLUMN】 | ||||||||
 【MS、Xbox「格闘超人」を回収 「宗教上、不適切な表現」】 |
http://www.zdnet.co.jp/news/0302/06/njbt_05.html
マイクロソフトは2月6日、Xbox用ゲームソフト「格闘超人」について、「一部宗教に対する不適切な表現が含まれていた」として出荷を停止し、全世界で店頭から回収すると発表した。ゲームのBGMにイスラム教の聖典コーランの一節が使われており、製品チェックの手違いで削除されていない製品が市場に流れたという。ちなみに、日本版では問題の箇所は修正されているが、全世界回収に歩調をあわせて店頭回収に踏み切る(すでに販売された分については回収・交換を行う予定はない)、ということだ。 …うーん、アメリカのイラク攻撃がファイナルカウントダウンに突入している世界情勢を反映しての配慮、ということになっていますが、問題は本当にそこにあるんでしょうか?これはむしろ、マイクロソフトのチェック体制の甘さを物語っているのではないでしょうか?セキュリティホールだらけの製品を平気で発売し、後付で修正パッチをネット上で配布すれば(ダウンロードさせれば)いいという、パソコン業界で独占商法に胡坐をかいた悪しき体質は、コンシューマーでもまったく同じのようですね。 方々から漏れ聞こえてくる、マイクロソフトとの仕事での憤慨の声は、とてもここでは書ききれませんが、小手に対してはふんぞり返って、理不尽な規制を口やかましく言うくせに、大手に対しては揉み手で擦り寄って、企画も倫理もバグもほとんどノーチェック。自社製品となれば言わずもがな。そして、ただ歩調を合わせるためだけに、問題のない日本版を店頭から回収しようというのだから、小売店もユーザーも大迷惑です。 |
 【MS、ゲーム事業の赤字が2倍に】 |
http://www.zdnet.co.jp/news/0302/03/xert_msgame.html
2002年10−12月期のマイクロソフトのXboxによる赤字が、前年同期のほぼ2倍に膨らんだ。Xbox、PCゲーム、TV関連製品を含むホーム&エンターテイメント部門は、12億8000万ドルの売上高に対し、3億4800万ドルの営業損失を計上した。Xboxは1台売るごとに199ドルの本体1台につき、100ドルを超える赤字が出ると言われている。 全世界800万台出荷(あくまで出荷)達成を発表し、「北米とヨーロッパでは任天堂に勝利した」という宣言まで飛び出すなど、あくまで強気の姿勢を崩さないマイクロソフトですが、それは虚勢でしかないことは明白です。Xboxを増産するためのチップの発注を見送ったり、セガ・アメリカの副社長を引き抜いたり…怪しい動きが多発しています。世界最高水準のコンテンツ供給源である日本のゲームメーカーも、万事にわたるマイクロソフトの対応の悪さと、販売促進戦略の下手さ加減に呆れてしまい、大手メーカーでは撤退を真剣に検討する動きが広がっています。 400億円もの赤字を出しておいて何のコメントもないのが、マイクロソフトらしいと言えなくもない。マイクロソフト帝国にとっては端金ですからね(その補填に使われているのは、駄目OSを全世界に押し付けて得た血税なんですけどね)。 |
 【風のゆくえ/yours】(「君が望む永遠」主題歌):栗林みな実 |
「君が望み永遠」の家庭用版オリジナルOPを収録したシングルCDです。DC版の主題歌「yours」と、PS2版の主題歌「風のゆくえ」が収録されています。残念ながらPS2版は更なる発売延期によって、こうして主題歌だけが先に発売されるという、なんとも妙な事態になってしまいましたが…(CDの発売日は、簡単には変更できないんですよ)
実は私はこのCDの発売を待ち焦がれていたんですよ。DC版の「君が望む永遠」が2002年GM研大賞でOPムービー大賞を受賞したのは、ムービーだけではなく歌のインパクトに拠るところが大きかったのです。その名曲をCD音源で、しかもフルサイズバージョンで聴けるというのだから! 期待通り、初めて聴いた2番も絶品だったし、曲の締め方も見事。瞼を閉じれば、蘇る君望の記憶…あるはずもない「ムービーの2番」を脳内生成できてしまいました。(でも、心なしかDC版よりも音源自体の質が悪い気がするのは気のせいか?) 「風のゆくえ」については、PS2版のOPとの相乗効果がまだ発揮されていないためか、あまり印象には残りませんでした。この曲は栗林さんの作詞なんですけど、ところどころ曲との無理なズレが生じているような気がします(文字レベルではなく、本当に微妙な韻とか発音のキレとかですけど)。 |
 【彼氏彼女の事情(15)】 津田雅美  |
いよいよ物語の核心である「有馬編」に突入した「彼2(カレカノ)」の15巻。内容についてはここでは一切書けませんが、彼らはとても「彼2(カレカノ)らしい」やり方で、この最大の修羅場を乗り越えてくれました。そのスタイルは、サブキャラをメインにした長い長い回り道で形成されたものであり、おそらく、この修羅場単体だけを読んでも「作品としての凄み」を感じることはできないと思います。未読の人も、単行本を持っている人も、イチから作品を読み直してみることをオススメします。
それにしても、津田さんの絵は昔と随分変わりましたねぇ…(今の画風の方が少女漫画らしいと言えばらしいのだけど…)作者自身が変化する余裕を持てる、それが月刊連載の良さでもあるんですけど。最近はシリアスな展開の連続なので仕方ないが、津田さんの本概(?)である芸人魂が垣間見えるコメディタッチの絵が見れないのが少々残念です。 |
 【まほろまてぃっく 〜もっと美しいもの〜(3)】 |
TVアニメ第2期「まほろまてぃっく」の第5話「あしたはかぜになる?」と第6話「ヤレめでたやな」を収録。原作のネタを忠実に再現しつつも、アニメならではの尺の長さを活かした演出が追加されている部分には好感が持てるが、やはり、全体的にこの第2期は音声関係の演出の拙さが目立ちます。メリハリが効いていないし聞き取りにくいので、畳み掛けるような連続ネタの場面での効果が半減してしまいます。あ、そうそう、第6話で少々違和感を覚えたので原作漫画と読み比べてみたのですが…ビンゴ。ひよこの「ピヨちゃん」ネタが使われていませんでした。みなわちゃんが命について真剣に考え、まほろさんに時間が残されていないことを痛感させられる名場面なんですが…この先でちゃんと使われるんでしょうか?(BS-iの放送は見れないし、ガイナックスのストーリー紹介でも、あるともないとも確認できていないし、それどころか、この先どんどん使われないエピソードが増えていくような気配が…)途中止めでもいいから、第3期に突入してもいいから原作に忠実であって欲しいと願うのは、間違っているのだろうか?(オリジナルとして十分に面白ければそんな不満を抱くことも無いんですけどね…) |
 【週刊ファミ通 2月21日号(vol.740)】 エンターブレイン |
先週号で宣言したとおり、購読中止へのファイナルカウントダウンが始まってしまった週刊ファミ通ですが、とりあえず今週は首の皮一枚で購読歴をつなげることができました。それというのも、スクウェアの松野泰巳氏と、任天堂の宮本茂氏の対談が載っていたからに尽きます。その内容は「FFT-A発売直前対談」、というよりも「プロデューサー論」ですが、やはり現場主義のプロデューサーの言葉には重みがありますね。最近やたらと増えている、御大層な肩書きとビックマウスだけで我が物顔に作品を語るプロデューサーたちも、少しは見習っていただきたいものですな。
「新ゲーム帝国」には改善の兆候見られず。クスリとも笑えない。ゲー帝特有の「行末まで必ず埋める」という文体に無理やり当てはめようと四苦八苦している無様さだけが目立ってしまいます。先代の破壊力抜群の文章には遙か遠く及びません。悪魔コーナーの達観した返答も、女神コーナーの偽装エロ文章もなくなってしまい、一体何を読めというのでしょう? 今週はGBAのFE新作情報などもあり、なんとか購読中止を回避できましたが、なお予断を許さない状態は続いています。週刊誌を購読する際のもっとも強力な動機は「惰性」です。止めることさえ面倒になってしまうほど強力な惰性の力、それさえも上回ろうとしているのですよ、この深い失望は…はぁ… |
 【スペースシャトル:コロンビア号空中分解事故】 |
すでに世界中の人が知っているとおり、スペースシャトル:コロンビア号が2月1日、着陸直前にテキサス州上空で交信不能となり、空中分解・爆発炎上した。
この事故のニュースを聞いて、私が真っ先に思い出したのが、スペースシャトル:チャレンジャー号の爆発事故でした。事故の記録を改めて調べてみたわけですが、あの事故が起きたのは1986年1月28日…もう17年も前のことなんです…当時、私は10歳。子供心にも、その事故は強烈に焼きついていたんですね。 確率の面で言えば、その後17年間今回のような大惨事が起きなかったこと、それこそが奇跡だったのかもしれません。当初NASAは、発射直後にはがれた断熱材が左翼に直撃した影響を認めながら、数日後にはその説を否定し、原因究明は二転三転。8日時点で、未だに原因の究明には至っていない。そんな状態のまま、追悼式典だけは立派に行おうとするブッシュ政権の本音は、国威高揚とアメリカの威信を守ることと、イラク攻撃に水を差されたくないということだろう。増え続ける軍事予算と、縮小し続ける宇宙予算との関係を見れば、その関係は一目瞭然です。 各国の反応も様々です。アメリカを敵対視するアラブ系国家や北朝鮮などは「神の罰だ!」と報じていたし、普段はアメリカを煙たがっているフランスや中国などは、事故を問題視しながらも「宇宙への人類への決意は不変」だという見解で一致している。しかし、この事故によって、宇宙開発のスケジュールが大幅にずれ込むのは間違いないだろう。シャトルの発射は当分延期されるだろうし、国際宇宙ステーション計画の(中止を含めた)見直しも迫られることになるだろう。 コロンビア号は、スペースシャトルの第1号機として1981年4月12日に第1回目の打ち上げが行われました。それから21年間…いかに何度も使えることが売りのスペースシャトルとはいえ、こんなに使い続けていれば老朽化しないはずがない。それに、シャトルは何度も使えると言っても、打ち上げのたびに機体の5%近い耐熱タイルを交換しなければならず、その整備に予想外にかかる時間とコストは、NASAが構想していた宇宙計画を大きく狂わせることとなったのです。 国際宇宙ステーション計画によって、ようやくスペースシャトルがその打ち上げ能力(積載能力)と作業能力が意味を持つようになった矢先に、スペースシャトルの技術耐用年数がすでに限界に達してしまった…宇宙が夢ではなく身近な存在になろうとしていた…夢が夢でなくなる時…人は以前ほどの情熱を持てなくなってしまった。夢ならまだしも、先の見えない現実に人は気前良く投資などしてくれません。これまでアメリカが投じてきた1000兆円とも言われる途方も無い投資無くして、宇宙開発はありえなかった。しかし、その先に何があるのか?それを知ることなしに、人類は宇宙への次の一歩を踏み出せないのかも知れませんね。 |
文責:GM研編集部編集長 gonta