Weekly Web Magazine
週刊GM研 Vol.7
2001/06/18

News Headline

「鬼武者2」で松田優作が蘇る?!

 カプコンは鬼武者の続編「鬼武者2」の製作発表会を開き、その席で主役の柳生十兵衛に松田優作を起用することを明らかにした。松田優作といえば数々の伝説を残した個性派俳優だが、残念ながらすでに故人となっている。生前出演していた映画からモーションを掘り起こすことで実現したこの「夢の出演」は、金城武の時よりも話題としては十分においしいものと言えるだろう。(声は合成ではなく声優を使うらしい)。

 それにしても、柳生十兵衛とは…「1」の予告ムービーに眼帯の剣士が映っていたから、てっきり伊達正宗だと思っていたが…大外れだった。今度も敵は信長だし、デモ映像を見る限りでは「1」と変わり映えしないし、松田優作と時代劇も合うとは思えないし… カプコンのやることはこれだから嫌いなのだ。ホラばかり吹いて肝心なところに気配りが届かないから。


Market Research

「FF10」のTVCMについて

 いよいよコンビニ予約もTVCMも始まった「ファイナルファンタジー10」(以下、FF10)。PS2での初めての超大作RPGとして大きな期待を集めている反面、まだ十分に普及していないハードでの発売ということもあり、スクウェアの業績予想はかなり厳しい。見込み販売本数は200万本。かなり弱気な数字と言えるだろう。

 TVCMもFF9の時に比べて本数は多くなっているし、滝沢秀明起用によって別な意味で話題にはなっている。だが、私は敢えて声を大にして言いたい!スクウェアにはCMセンスの欠片もない!と。棒読み台詞の大根役者:滝沢は語るまでも無いが、CMを見て興味をそそる要素がまるでないのが問題である。ゲーム内容をわずか15秒のCMで伝えるのは難しい。だが、FFは非常に分かりやすい「ムービー」という武器をもっている。普通に15秒間ムービーを流すだけでも十分な宣伝効果がある。それはシリーズ最高のヒットを飛ばしたFF8の時に実証済みなのだ。

 近年、大手ゲームメーカーの業績が軒並み悪化している背景には、「誰に対してゲームを売りたいのか」が明確になっていないためである。実際に市場のニーズというものはメーカーが考えているほど変化はしていないのだ。作り手の欲求を満たすためだけに独り善がりな独走を続けてきたメーカーサイドに、ユーザーは呆れを通り越して拒否反応を起こしているだけで、求めているものの本質は昔とそうは変わっていないのだ。今静かなブームになっている初代ファミコンブームの背景には、そのような事情があるわけである。

 その対極に位置するスクウェアには、業界を牽引していく責務がある。進化という面白さを証明する為に…


Cross Review Review

リリーのアトリエ  6月21日発売 PS2 ガスト 6800円

カエル大宮(8点):自分の実人生より確実に楽しく充実した日常が展開
キッシー嵐山(9点):絶妙のバランスで試行錯誤が苦にならない作り
奥村キスコ(8点):苦労した分だけ可能性が増える。テンポがいい
羽田隆之(8点):ドコを見てもあらゆる要素が過剰なまでにテンコ盛り

蚊  6月21日発売 PS2 SCE 5800円

カエル大宮(7点):ノリだけじゃない佳作
キッシー嵐山(7点):発想はユニークだが、操作は多少煩雑
奥村キスコ(7点):山田家の所帯じみた会話と尋常じゃない行動が楽しい
羽田隆之(6点):刺せる場所やタイミングが限られている点に限界を感じる

タクティクスオウガ外伝  6月21日発売 GBA 任天堂 4800円

バカタール加藤(9点):据え置き機で出てもおかしくない。手軽にじっくり
プロアクション藤谷(8点):魅力的なストーリーや戦略性の豊かさは、たしかに「オウガ」
モリガン長田(9点):心に染み入る物語にグイグイ引き込まれる
石井宏之(8点):携帯ゲーム機向けに適度にシェイプアップされたシステム

ソニックアドベンチャー2  6月23日発売 DC セガ 5800円

カエル大宮(9点):面白すぎ!Gを感じる疾走感&落下感
キッシー嵐山(8点):スピード感に怖気づく人間には向いていない
奥村キスコ(7点):善悪ふたつのシナリオを体験できるのが面白い
羽田隆之(9点):いかにもなアクションゲームの極み。文句なしにオススメ


Pick up this week

鉄拳4   2001年夏稼動予定 業務用 ナムコ

 格闘ゲーム界の二大巨頭「バーチャ」と「鉄拳」。先行してロケテストも行われた「VF4」に続いて、「鉄拳」も最新作「鉄拳4」を発表した。稼動予定は2001年夏。現時点では発表されているのはキャラのCGと数点の画面写真だけだが、鉄拳ファンにとっては十分にインパクトのあるものである。

 鉄拳シリーズの特色であるブッ飛んだ世界設定だが、今作は「3」の2年後。三島一八が復活してるし、吉光はますます人間離れしてるし…ハテ?平八老は?さすがに寄る年なみには勝てないのか?それとも、もしかして今度のボスはサイボーグ化(もしくは悪魔に魂を売って若さを取り戻した)平八?

 あと、システム面ではフィールドが有限になって壁際の攻防が発生する。あと、横移動での駆引きが多くなりそうだ。軸移動はソウルキャリバーに近いものになるかも?まだまだ想像の域を出ないが、今後の続報が非常に楽しみである。


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