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■【COLUMN】 | ||||||||
【「PlayStation Meeting 2002」開催】 電撃オンライン |
2月13日に行われた「PlayStation Meeting 2002」において、以前より展開を予定していたPS2ブロードバンド戦略について、SCE久夛良木社長より進捗状況と、これからの展開が発表された。この発表の中で久夛良木氏は、「テレビ上で提供されているゲーム、音楽、映画、放送などが、ブロードバンド化されたネットワークの上で統合され、さまざまなコンテンツがネットワーク経由で皆様の家庭に届く時代がくる」と説明。ブロードバンドナビゲータを使用して、ゲームも含めた幅広いコンテンツの配信を行っていく予定となっている。
具体的な提供サービスについては、ISP(プロバイダ)によってそれぞれ価格や提供するサービスやコンテンツが異なるため、これからネット環境を構築する人は、価格などを見比べて慎重に決める必要があり、特定のISPでしかプレイできない、あるいは閲覧できないコンテンツが登場する可能性も否定できない。PS2用HDDとブロードバンドナビゲーターを同梱した「ブロードバンドユニット」のレンタルもISPが窓口となって行われる。
コンテンツやサービスによってISPを選択するという方式は、ISPの独自コンテンツ開発と価格競争を促す効果は確かにあるだろう。しかし、サービスを受ける側としては、常にサービスの取捨選択に頭を悩まされることとなる。すでにSCE提携のブロードバンドサービス(「NTT-BB」「So-net」「Yahoo! BB」「AII」「OCN」「BIGLOBE」「Plala」「有線ブロードネットワークス」)に加入している人であっても、提供コンテンツによっては乗り換える必要があるかもしれない。
ユーザーの負担が月額+1000円程度に抑えられてのは妥当な金額だと思うが、ゲームユーザーを呼び込むにはまだまだ魅力が足りない。「ファイナルファンタジーXI」も所詮ネットゲーマーのためのゲームであり、オフラインゲーマーに訴えかけるものはない。結局、オンラインゲームそのものに新しい発明がなされなければ、スタンダードになることはできないだろう。
(個人的には、DCの「風来のシレン外伝」の「風来救助隊システム」にネットワークの可能性を見た気がします。有志のユーザーによる助け合いで機能しているこのシステムは、単なるネット対戦や全国ランキングよりも遥かに魅力的です。例え姿かたちは見えなくても、そのゲームを好きな気持ちを共有することできる。言葉すら必要ないコミュニケーション。それはとても素晴らしい発明なのではないでしょうか?)
【ココロ(Xenosaga)】 ジョアンヌ・ホッグ / 光田康典 |
限定版は空前の品不足に陥り、通常版もコンビに予約が在庫切れでストップ…というように、発売前からすごい盛り上がりを見せている、PS2用ゲーム「ゼノサーガ」のオープニングテーマを収録したシングルCDが先行発売されました。前作「ゼノギアス」の音楽は最高によかったが、今回も光田康典氏によるアイリッシュ音楽は健在。でも、この曲はあくまでゲーム本編で聴くべきです。映像とシナリオと融合してこそ、光田氏の楽曲とジョアンヌ・ホッグさんの美しくも物悲しい声が生きるのですから。 |
【クレオパトラの葬送 薬師寺涼子の怪奇事件簿】 田中芳樹 |
最凶の警察官:薬師寺涼子「通称:ドラよけお涼(ドラキュラもよけて通る、の意味)」の推理(?)ミステリー「薬師寺涼子の怪奇事件簿」シリーズの最新作は、豪華客船「クレオパトラ八世号」が舞台です。以前、編集者の「この本を仕上げたら豪華客船に乗せてあげますよ」という甘言に乗ってしまった田中芳樹先生ですが、ちゃっかりと次回作に役立てています。「創竜伝」や「アルスラーン戦記」などの長編シリーズを抱えている先生にとって、読み切り感覚のこのシリーズはリラックスして書けるようであり、登場人物の掛け合いもいつにも増して軽快です。 |
【週刊ファミ通 vol.689】 エンターブレイン |
今週のクロスレビューでは、「動物番長」が32点を獲得(お蔵入りになった64版がゲームキューブで遂に陽の目を見ることに。強烈過ぎる個性を見事にゲームにしています。これぞ任天堂チューニングの真骨頂!)。「グランディアII」は29点を獲得(PS2への移植だが、なぜ最新作「グランディアX(エクストリーム)」の後に発売するのか理解に苦しむ)。
「ファミキング」で700号記念企画がスタート。その名も「50年後に伝え残したいソフト大募集」!タイムカプセルに入れて残したいソフトを投票で決めて、50年後にオープンするという…壮大かつお馬鹿さんな企画です。そもそも、50年後にファミ通があるのか?50年後に企画を憶えている読者がいるのか?(生きている読者がいるのか?)…でも、最大の問題点は、50年後にソフトを動かせるハードが現存しているのか?とういこと。もしかすると、テレビという概念すらなくなっているかもしれないし…(あくまでお笑い企画なので真剣に考えなくてもいいかもしれないけど) |
【ドリマガ 3月1日増刊号】 ソフトバンク・パブリッシング |
ドリマガは隔週発行なので、今週は本来はお休みなのですが、今週はXbox発売直前ということで増刊号扱い(プチ週刊化)での発売です。その中で印象的だったのが、マイクロソフトの大浦常務のインタビューでのコメント「最初の1年目がどうなろうと、2年目でどうなろうと、3年目でどうなろうと、勝つまでとにかくお金はなくなりませんから。だから勝つまでそのビジネスをやり続けるんだ」…さすがに勝ち組みの言葉には含蓄がありますな。
「どこまでも青く…」のレビューでは、あまりにもお粗末なシステム周りに非難轟々で「今までのKID作品の血はどこへ?」との強烈な批判も飛び出しました。快適すぎた「メモオフ2nd」のシステムとは比べ物になりませぬ。PC版は名作との呼び声高いだけに、残念この上ない。ソフマップで予約していたけどキャンセルするかも。どうせすぐに在庫処分投売り価格になるのは目に見えてるしね… |
【原作付きアニメはどうあるべきか?】 |
TVアニメ版の「Kanon」の第1話を見逃しました。そもそも、草木も眠る丑みつ時:深夜2:45〜(東京では深夜2:15〜)という放映時間帯が尋常ではない。関西地区は2週遅れの放送というのも舐めてるし、関東でも東京ローカルである。最初から視聴率なんて考慮しないならOVAでやればいいのに…深夜だからエロというわけでもないみたいだし…
すでに先行放映している東京人からの伝聞によると、あまり良い出来ではないらしい。樋上いたるの原画からかけ離れた絵柄、ただ豪華なだけでキャラになりきれてない声優陣、原作の設定を無視しまくったキャラ設定…このコメントを聞く限りまるでダメダメですな。とりあえず来週の放送を見てみてから、DVD版を買うかどうか検討するとしよう。 フジテレビの狙いは、全国約10万人とも言われる「Key信者(通称:鍵っ子)」が買い求めるDVD版から発生する巨額の製作権利料であろう。だからアニメの出来はどうでもいいのか?なんとも下衆な商売である。基本的に原作側はアニメには文句を言えない立場にある。製作そのものに関わっている時間はないし、アニメでは畑違いの素人である。すでに営業レベルで巨額のお金が動いているので、出来上がったものに「NO」と言えるわけがないのだ。 原作へのこだわりというものは、原作者よりもむしろ、ファンの方が強いものである。原作者は自分が作った作品に変化が生じることを「新鮮」に感じるが、ファンはその変化を「イメージの破壊」だと解釈する。原作に忠実であることが望まれる原作つきアニメというものは、「オリジナル要素を加えたら叩かれる、やりがいのない仕事だ」とアニメ業界人もぼやいている。なまじ原作に人気があればあるほど作りにくくなるのだ。内容を問わないでも買ってくれる固定ファンは必ずいるから、売上面では失敗はないが、アニメ作品として正当な評価を得る事は皆無である。 私は原作つきのアニメはあまり好きではない。原作が売れたから便乗しようという魂胆が見え見えだし、ブームが終らないうちに放送するために制作期間も恐ろしく短くなる。そんな状態でまともなアニメが作れるはずがない。それに、原作のファンが買ってくれるという甘えと打算が気に喰わない。最近は音楽業界の都合によってイメージに合わないOP・EDテーマが選定されたりするのも気に入らない。 オリジナルで視聴者を呼べるビックネームが少なすぎるアニメ業界では、小粒でも確実な小ヒットが望める原作付アニメ化戦略を取らざるを得ないのは理解できる。しかし、再生産から新しい物は決して生まれない。DVDの普及により業界全体の数字の面では復調したかのように見えるが、「視聴」から「所有」への変化はアニメを単なるファンアイテムにしてしまった。ジャパニメーションは今、底なしの劣化スパイラルに陥っているのである。 |
文責:GM研編集部編集長 gonta