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【なぜ“2人”のWinMXユーザーが逮捕されたのか? 】 | [ZDNN] |
ファイル交換ソフト「WinMX」ユーザーが逮捕されたニュースは,「世界初」とコンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)がアピールしたこともあり,ネット媒体だけでなく,テレビ,新聞などでも大きく報じられた。逮捕されたのは2人の学生だった。容疑者の1人である大学生は,ACCSが京都府警犯罪対策室の要請を受けて調査を行っていた3週間の間に,10日間もWinMXに接続しっぱなしだったという。,ACCSでは当初,100人ものユーザーについて行動を調べていたが、2人のユーザーの動向を3週間監視するだけでも,多大な労力を要したという。担当者は,「WinMXでアプリをアップロードしているユーザーは全て摘発の対象になる」とした上で,「今回の摘発について,偶然の要素は否定しない。もしかしたら,逮捕されたユーザーと似たような条件のユーザーは他にもいたかもしれない」と認めている。
実際に、この逮捕はWinMXユーザーに劇的な効果をあげることは無かった。誰がどうみても「みせしめ」にしかみえないし、現実に今回逮捕した2人を選別した基準も非常に曖昧だ。ユーザーにとっては自動車の速度違反と感覚は同じであり、「運が悪かっただけ」という程度にしか受け取られていないようである。少し前に訴訟により壊滅的打撃を被ったNapstarとは違い、WinMXは「1対1(ピア・to・ピア)通信」であるため法的に押さえ込むのが難しい。監視と追跡は可能だが、日々可変するサーバーリストを自動追尾する技術は未だ存在していないことが、今回のお粗末な逮捕劇によって明るみに出てしまった。
今後、業界側は更なる強硬手段に訴えてでもWinMXを潰しにかかってくると思うが、では、そもそも、なぜファイル共有サービスがこれほどの隆盛を誇っているのか、業界側はしっかり考えて欲しい。これほど多くのユーザーが違法性を省みず利用しているのは、それを上回る魅力があるあらに他ならない。今一番必要とされているものを業界が提案できていないからこそ、草の根的に生まれた違法スレスレのサービスであってもユーザーは求めるのである。ネットビジネスにバラ色の幻想を抱いてきた業界は、早く目を覚ました方がいいかもしれない。ネットは人間のエゴが爆発する異空間であり、そこには現実社会と同じ物差しは通じないのだから…
【ぴこぴこのきらきら】 | 竹本泉/宙出版 |
自称:少女漫画家「竹本泉」先生の、珍しく少女マンガっぽい(あくまで「っぽい」)作品。でも、中身はあいからずだったりして。この単行本は、諸々の事情により未収録だった結構昔の作品をまとめたものです。まぁ、ぶっちゃけた話、雑誌の休刊の影響なんですけど、んなことどうでもいや。竹本漫画に理屈は無用。トートツな設定のお話にほんわかリラックス。うじゃうじゃ。
【いい電子(2)】 | みずしな孝之/週刊ファミ通/エンターブレイン |
週刊ファミ通で連載中のこの漫画ですが、連載当初は「ヌルゲーマー」だったみずしな先生も、今ではすっかりゲーム好きに。上手いかどうかは別として、今でも初心者の視点を忘れることなくゲームに体当たりしていくその生き様は、世の素人ゲーマーにとって頼もしい限りです。ゲーム日記漫画は難しい。ネタだけではなく自分自身が面白くなければならない。芸が無いなら恥を曝してでも笑いを取る。それが玄人の仕事である。
【メモリーズオフ2nd ドラマCD】 | 水樹奈々・菊地志穂・仲西環・池澤春菜・南里侑香・千葉妙子 |
天下御免の6股主人公:伊波健が、メモオフ2ndドラマCDでも大活躍(?)。ゲーム本編からさらに輪をかけた駄目男ぶりを如何なく発揮しています。主人公に声がついて憎くったらしさがさらに増大。その反面、健気な女の子の面々が切なすぎます。あぁ、このゲームは本当にギャルゲーじゃなかったんだ、と今さらながら思い知りました。本当の主人公は女の子の方であり、プレーヤーは女の子の恋の行方を見守る。それがメモオフ2ndの真の狙いなのか! おまけのショートコントはファンなら必聴!あの6人が揃えばシナリオも何もいらない。それがキャラクターを創るということなのだ。
【7th moon メイキング・ブックレット(CD付)】 | サークル:Ambivalence / Little wing |
同人音楽CD業界の最大手「Little wing」が発売した、月姫イメージアルバム「7th moon」の別プロジェクトとして進行していた、ムービーとそのメイキングブックレットをようやく入手しました。「同人音楽と言えば、アレンジCD」という常識を破り、「遠い約束」のようにイメージアルバムという可能性を示してくれた Little wing が、今回は更なる同人音楽の可能性を提案してくれました。曲にバッチリシンクロした恐ろしくクオリティの高いムービー…こりゃすげぇ! これからもLittle wing から目が離せないぜ!
【天下三分の計?】 |
出遅れた感のあったゲームキューブも、大本命ソフト「大乱闘スマッシュブラザーズDX」が初動週36万本のヒットを飛ばし、ハードの週間売上も9月14日の発売日の記録15万台に迫る13万台を記録した。要望の高かった本体のオレンジ・ブラックバージョンも発売され、12月14日にはDVD機能付きの松下製「Q」も発売され、円熟味を増して大ブレイクしそうな「どうぶつの森+」も発売される。業界内外からの強すぎる期待感ゆえに出遅れた感はいなめなかったが、ここに来てやはり任天堂の底力を見せ付けられた気がする。このマイペースな展開は任天堂の目論見どおりなのだから。
注目すべきは、ハードに対するソフト購買率の高さである。スマブラは、ゲームキューブユーザーの実に80%以上が購入した計算であり、これはドラクエにもFFにもできない数字である。この傾向こそが、任天堂が進もうとしている道なのかもしれない。任天堂のハードでしかできない任天堂のゲームを楽しむために。徹底的に「ゲーム」を作り込み、娯楽の最先端を行く子供達を相手にゲーム文化の種を蒔く。任天堂の山内社長が200億円の私財を投じてゲームベンチャーの支援を決断したのは、ゲームの未来を真剣に見据えた山内社長の最後の仕事なのかもしれない。
PS2とゲームキューブとXbox。マスコミはゲームハード戦争の成り行きを興味本位で書き立てているが、実際には3者は正面からぶつかることはない。3者の共存は可能である。しかし、すでにゲーム人口は飽和期を迎え、これ以上の市場の拡大はあり得ない。天下三分の計を実現させるためには、限られた市場を確実に抑えつつ、次の世代への投資と未来への模索を疎かにしてはならない。ゲームの歴史はあまりにも短い。新しいものを生み出し続けるために一番大切なことは「継続」である。10年、20年先にゲームがどのような姿になるのか…その分水嶺はこの数年で決まるのかもしえない。
文責:GM研編集部編集長 gonta