「魔砲少女りりかる なのはA's」
カードドンジャラACS
同人誌サークル:美月亭
 魔法少女リリカルなのは  カードドンジャラ  一般 
イラスト&デザイン:美月さん  デバイス:ますべ

(C)2007 美月亭


なのドン公式HP

「魔砲少女りりかる なのはA's」
カードドンジャラACS とは?

 それは、一人のなのはファンの素朴な思いでした。ルールが複雑な麻雀ではなく、誰でも簡単に…自分でも遊べるドンジャラで、なのはのゲームがあったらいいのになぁ…と。しかし、個人で麻雀牌を制作するには巨額の費用が掛かってしまうため…一度は躓き諦めた夢でした。しかし、それから1年後、信じた想いは実を結ぶことになりました。食事の席で友人からもらった「カードゲームにしてみたら?」というヒントと、夜を徹して行われた有志による試作テストプレーで、直接肌で感じた面白さの確信… ”人生のダウンヒルエース”のふたつ名を持つ美月さんと、その漢気に打たれた友人達と全力全壊で駆け抜けて生まれた前代未聞のハイクオリティ・カードドンジャラ、それが「魔砲少女りりかる なのはA's」カードドンジャラ Advanced Card System (以下、なのドン)なのです!

こだわりの手作り品質と、絶妙のゲームバランス

 「なのドン」の基本ルールは至って単純明快です。同じ絵柄のカード3枚を3セット揃えると上がりで、その組み合わせによって役が決まります。カードや役名はすべて「なのは」にちなんだものになっていて、「カードリッジロード」による得点アップ、対戦相手の捨てカードからセットを作る「蒐集」、1ターン行動不能にする「バインド」など、システム面でもシンプルでなじみやすく、なおかつ原作ファンであれば、その細部に渡るこだわりを存分に楽しむことができます。入念なテストプレーによって調整された絶妙のゲームバランスは、シンプルながら奥が深い仕上がりになっています。大物手で一撃必倒とヒーローの座を狙うのもよし、スピード重視の軽打を積み重ねるもよし、敢えてバインドカード上がり待ちで心理戦を仕掛ける策士になるもよし…というように、自然と打ち手の個性が出てくるのは、良く出来たカードゲームの証明と言えるでしょう。

 また、製品自体のクオリティも同人とは思えないほど高いものがあります。PP加工された丸角カードは市販のトランプと同様の扱いやすさがあり、少々力の入る熱戦の局面で使用しても傷ひとつ付かない頑丈さを併せ持つ。将来的な拡張に備えて心持ち大きめに作られたカードケースの隙間を埋める発泡スチロールは美月さんのお手製であり、100枚1セットのカードを仕分けるのもすべて手作業…それもすべては、楽しんで遊んで欲しいという想いゆえに!そして、その熱い想いは予想以上の反響をもって、なのはファンに迎えられたのでした。

ネット時代だからこそ、敢えてアナログ対戦にこだわりを!

 初頒布の神戸なのフェス2以降、各地のなのはオンリーイベントのアフターで、作家さんが自分が描いた色紙が出品されていることさえ忘れて夢中で卓を囲んでしまうほどの盛況ぶりを発揮。そして、GW最終日となる2007年5月6日、都内某所で開催された「第1回なのドン大会」には、32名ものなのドンファンが西は広島・岡山からも集結。熱いトーナメントが繰り広げられました。真剣勝負の緊張感の只中にあっても、場を楽しませる歓談が途切れることはなく、素直に勝者を称え未完の手作りの健闘も称える。勝ち負けに関係なく、純粋にこのゲームを楽しもうという雰囲気が変わらずにあったことは、とても価値のあることだと思います。

 ただ勝つことがすべてではありません。バランスのいいゲームほど必勝法が存在しなくなるものです。勝利の女神の加護よりも、笑いの神様に好かれることもあるけれど、その過程を含めて目の前で繰り広げられる”同好の士とのやり取り”こそが重要なのだと、この作品は改めて教えてくれました。ネットゲームにも対戦型のカードゲームは多種多様に存在していますが、アナログ対戦ならではの醍醐味には敵いません。卓を囲む相手も同じ”なのは好き”だからこそ、気兼ねなく喜怒哀楽を表現できる独特の空気がある。「なのドン」は同人だからこそ実現できた遊戯であり、同人だからこそ心から楽しめる遊戯なのです。震えるぞハート!燃え尽きるほどヒート!今日もどこかで、強敵(とも)を求めてLet'sなのドン!


※画像使用許諾:2007/05/13(予定)
First written : 2007/05/12

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