−お湯以外でカップメンを作る!そして食う−
「爆裂!カップメン!!」とは? 「爆裂!カップメン!!」とは、そのサブタイトルの通り、お湯以外でカップメンを作って、そして食べることを題材とした体験本です。ちなみに、著者のKOI2さんの読み方は、コイコイ・コイツ・コイニー、なんでもいいそうです。KOI2さんと言えば、あの天下の奇作「悪代官」の製作にも関わっている(寿司屋としても出演している)ことでも知られていますが、同氏が自身のHP「みんなきてKOIKOI」で連載していた体当たりチャレンジコンテンツを、何をどう間違ったのか「単行本にしませんか?」と酔狂な出版社が提案した事により、前代未聞のお馬鹿さん本が出来上がってしまいまったのです。「お湯以外でカップメンを作る」と聞いて、普通の人が普通に連想するのは「牛乳」とか「カルピス」とか…捻っても、せいぜい「青汁」くらいのものでしょう。私もそう思ってました。しかし…本を読んでみて絶句。それは、まさに試してガッデム!?文字通り命に関わるほど壮絶な”命懸け”のカップメンだったのです! 試してガッデム!?文字通り”命懸け”のカップメン! 「ビール」「焼酎」「ブランデー」「ワイン」などのお酒シリーズは普通としても(カップメンとの相性は最悪なんですが)、ろ過機を使って「池の水」「ビルの屋上のタンクの水」「風呂の残り湯」を試してみたり…いやまぁ、このあたりはまだ液体なんですけど…「チョコレート」で沸かしてから凍らせて食べてみたり、謎の人物から送られてきた「雪」を使ってみたり…極め付けは、成分が牛乳だからという理由で「牛乳せっけん」を使ってみたり…もう食いモノじゃないDEATH…ホントに死ねますので絶対に真似しないように! その他にも、スッポンの生き血でカップメンを作ろうとしてスッポン屋の主人に怪訝な顔をされたり、ヤクルトでラーメンを作る適量をヤクルトに問い合わせてみたり、読者からの指令(リクエスト)を受け付けて新手のカップメンにチャレンジしてみたり、…と、まあこんな調子で「まぜるな危険」なカップメンへの無謀な挑戦が83個も載っています。時々奇跡的に美味しい組み合わせもあったりしますが、実際に真似をすると危険なネタが大半です。でも、読みモノとして読む分には最高に面白いんですよ。そもそも、こんな実験をやってみようなんて普通は(カップメン製造会社でさえも)考えもしませんからね。ホームページの方には、最終回の第100回(南極の氷:時価43,200円)まで載っているので、本の続きはそちらでお楽しみ下さい。 無言電話と話す、店頭サンプルを食う! おまけとして収録されているチャレンジ実践コーナーでも笑い死ぬくらい大笑いさせていただきました。一升瓶1本分の日本酒で酒風呂を沸かしてみたり(しかも、酒で顔を洗い、酒で歯を磨くという暴挙に)、無言電話の相手にひたすら喋り続けて無言君にしゃべらせてみようという「無言電話と話す」(ものすごい電波な展開なので、笑いを堪えるのが困難です)や、定食屋やデパートなどの「店頭サンプルを食う!」では食い逃げまがいの挑戦や思わぬ人情に触れたり、空腹で死にそうになった極貧サバイバル生活談などなど… 普通に生きていれば絶対に体験することのないチェレンジ世界が満載です(というより、マネするとマジで死ねます)、誰にも真似できないからこそ面白い。古来より”馬鹿”という言葉には、”○○馬鹿一代”のように、その道を極めた者にだけ贈られる称号としての意味もあるのですから。どうぞ、”怖いもの見たさ”で読んでみてはいかがでしょう? ※書店で探しても見つからないので、amazonなどを利用して探すことをオススメします)
First written : 2004/02/22
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